ご挨拶
我が国の水道事業の普及率は97%を超え、快適な生活を送る上で欠くことのできない社会インフラとなっています。水道法で厚生労働大臣の登録を受けた登録検査機関は、水道事業体や貯水槽の設置者、管理者と協力しながら、安全でおいしい水を確保するため、水質検査や水質管理等の活動を行っています。
当協会は、登録検査機関の全国で唯一の組織として、昭和61年に設立され、30年以上に渡って活動してきました。その活動の中心は、日進月歩の検査技術を熟知し、適切な判断力を持つ専門検査員の養成確保と検査の品質を確保するための精度管理事業であります。
こうした活動を一層適切に推進するため、当協会は、平成21年6月から公益法人改革法に定める一般社団法人として再スタートしました。この30年あまりの間に、水道水は、水道事業体の関係者のご努力で見違えるようにおいしいくなってきました。
私ども登録検査機関は、水質検査や水質管理の活動を通じ、安全でおいしい水の確保のため、引き続き頑張って参るとともに、一般社団法人全国給水衛生検査協会の活動を更に発展させ、国民の安心、安全の向上のため、全力を傾けて参りたいと思います。
事業内容
一般社団法人全国給水衛生検査協会は、その目的を達成するため、つぎのような事業を実施しています。
1.給水衛生に関する普及啓発
2.水道水の水質及び簡易専用水道給水施設の管理の検査技術等に関する調査・研究
3.水道水の水質及び簡易専用水道給水施設の管理の検査技術に関する国内外の情報の収集・提供
4.水道水の水質及び簡易専用水道等給水施設の管理の検査に関する専門職員の養成
5.水道水の水質検査及び簡易専用水道等施設の維持管理に関する指導助言
6.水道水の水質及び簡易専用水道等の給水施設の管理の検査に関する精度管理事業
7.その他、当法人の目的達成に必要な事業
水道の検査や管理に関する専門技術者の集団として登録検査機関は、更に顧客のニーズに応えて参ります。
一般社団法人全国給水衛生検査協会加盟の登録検査機関は、水質検査や水質管理に関する多くの専門技術者を擁しており、顧客である水道事業体、貯水槽水道の設置者、管理者のニーズに応え、さまざまな活動を通じてお役に立ちたいと思っており、そのための技術の訓練と、精度管理の充実を図っています。
水道水質検査・水道水質の管理について
水道事業体は、水道法により定期及び臨時に水質検査が義務づけられています。このため、現在水道法では、180の検査項目(平成20年4月1日現在)が定められており、その実施には、高度な分析機器とこれを扱う確かな技術力が必要です。このような高度なレベルの水質検査については、水道法では、登録検査機関に限って地方公共団体に変わって、その職務を代行することができることとしています。
又、水道法では、水質検査項目を各自治体毎に、当該地域の実情に応じて定めることを認めています。最近の環境悪化の中で、水道水の危機管理も重要な仕事となっています。
このような業務については、各地に存在する登録検機関は、日頃から専門職員を養成し、いつでも、効率的に、水道事業体の養成に応える用意をしています。一般社団法人全国給水衛生検査協会は、登録検査機関の専門職員の養成と検査の精度管理を永年行っており、こうした活動を通じ、水道事業体のお役に立ちたいと願っています。
簡易専用水道・小規模貯水槽水道の検査について
一般にビルやマンション等3階建て以上の建築物には水道水を受水槽に貯めてから給水する受水槽方式が用いられています。この受水槽の有効容量が10立方メートルを超える施設は、「簡易専用水道」、10立方メートル以下の施設は、「小規模貯水槽水道」と呼ばれており、簡易専用水道の設置者、管理者は、水道法に基づき適正な管理や1年ごとに1回の検査を受けることが義務づけられています。小規模貯水槽水道は、その様な義務はありませんが、水道事業者との供給既定の中で、管理責任が明記されますので、同様な対応をとることが望まれます。
水道法に基づく検査は、厚生労働大臣の登録検査機関が行うこととなっており、一般社団法人全国給水衛生検査協会は、適切な検査技術を備えた検査の専門職員の養成と検査精度管理事業を行っており、このような事業を通じ、安全でおいしい水道水の確保にお役に立っています。
ただ、簡易専用水道の受検率は、近年漸減傾向にあり、2割を超える施設の受検が行われておりません。又、小規模貯水槽水道の検査は、まだ4%程度の受検率にとどまっており、できるだけ多くの施設の受検が望まれます。
年1回の検査が行われないと、貯水槽の適切な状態が確保されず、衛生上の問題が生ずる可能性がありますので、是非お近くの登録検査機関におたずね頂き、検査を受けられるようお願いします。
構成
沿革
昭和61年3月20日 | 全国給水衛生検査協会設立 |
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昭和61年5月~7月 | 支部設立(西日本、東北・北海道、近畿、東海・北陸、関東甲信越) |
昭和61年10月 | 「簡易専用水道の管理」発刊第1回簡易専用水道検査員厚生大臣認定講習会 |
平成元年6月 | 「水質検査・簡易専用水道検査のQ&A集」発刊 |
平成4年12月21日 | 改正水道法 公布(水質基準26項目から46項目へ) |
平成5年2月 | 第1回水道水質検査精度管理調査 |
平成5年12月1日 | 改正水道法施行 |
平成7年7月 | 創立10周年記念式典祝賀会(功労者表彰) |
平成8年 | 第1回簡易専用水道検査精度管理調査 |
平成10年11月30日 | 水道法第20条指定検査機関の公益法人限定廃止 |
平成11年 9月10日 | 簡易専用水道検査員制度創設 |
平成12年 2月 | 第1回簡易専用水道認定検査員講習会「簡易専用水道検査のQ&A集」発刊 |
平成13年 3月 | 第1回簡易専用水道検査管理技術者講習会 |
平成14年 7月 | 「水道水質管理Q&A」発刊 |
平成16年 2月 | 「水道水質管理Q&A(追補版)」発刊 |
平成16年 3月 | 水道法第20条及び第34条検査機関の登録制度施行「簡易専用水道検査実務マニュアル」(新版)発刊「簡易専用水道の衛生管理」発刊 |
平成16年9月 | 第1回認定水道水質検査員研修会 |
平成17年3月 | 「簡易専用水道検査機関に係る登録申請標準文書(CD-R付き)」発刊 |
平成18年7月14日 | 創立20周年記念式典祝賀会(功労者表彰) |
平成20年10月 | クリプトスポリジウム検査に係る支援体制の開始 |
平成21年2月 | 簡易専用水道検査外部精度管理調査(厚生労働省水道課後援)簡易専用水道優良検査機関(GIP)認定制度の開始 |
平成21年6月26日 | 一般社団法人全国給水衛生検査協会へ移行 |
平成23年10月 | ランキング表示制度開始 |
ロゴマークについて
”全国給水衛生検査協会は確かな技術とその先にある「安心」「笑顔」「水の快適さ」という目に見えないものを提供する”というメッセージをシンボライズし、見る方へ「親近感」や「安心感」、「優しさ」を感じさせる柔らかな曲線で表現しています。全体を形どるのは漢字の「水」。人々が、水に包まれるように優しく幸福に暮らす姿をイメージしています。